こんにちは。仕事の中で、大人数の会議だとうまくファシリできててないなーと感じる場面が多かったので、ファシリについての本を読んでみました。
サクッと読める本でしたが学びがかなり多く、今までなんとなくの感覚でやってきてしまったことを反省しました。
自分で読み返せるようにポイントをまとめておきます。

会議全般について
- 会議が終わるタイミングで、「決まったこと、やるべきこと」を確認する
- やるべきことは、「誰が、いつまでに、何をするか」を明確にする
- 会議の終了条件の認識を合わせる
- 会議の目的を「議論すること」「情報を共有すること」とする場合は多いが、やることだけが語られて、何を達成したいかが不明確で意味がない。「すること」が頭に浮かんだら、「その結果、どういう状態を作りたいのか」と考える
- 「議論して結論を出したい」「情報を共有して全員が機器を使える状態にしたい」など議論や共有の先を明確にすべき。「目的」を「終了条件」という言い方に変えると適切な目的を設定しやすい
- 「終了条件を作りだそう」と全員が思えば、自然とベクトルがそろう。逆に終了条件が不明確だと何をどのくらい議論すればいいのか分からず、好き勝手に話し始めてしまう
- 例えば「××について意見を出してください」だと、終了条件が分からない。意見をどこまで言ったら会議が終わるのかがイメージできない
- 終了条件は、終了したかどうかを判定しやすい形にする
- 会議の各議題にかける時間を明確にすると全員が同じ目標に向かえる
- 「締め切り効果」といって、締め切りが決まっていると、それに間に合わせようという意識が働く
- 明らかに時間が足りない場合は、議論する前に、どうすべきか話し合う。時間を延長するのか、進め方を変えるのか。日を改めたり、宿題にしたり、色々な方法が考えられる
- 時間をオーバーしてしまう会議が多い。対応方法は、会議終了の10分~15分前に、残りの状況を確認する。時間をオーバーしそうなら、以下のうちどれを選ぶかを参加者と合意する。ズルズルと続けて時間をオーバーするのが一番よくない
- 時間を延ばす
- ピッチを上げて時間内に収める
- 別の機会に再度議論する
- チャット等で非同期で議論する
- 会議で一番無駄な時間は、資料を読み上げる時間。誰かが読み上げるより、個々に黙読する方がはるかに早い。資料があるなら、事前に読んでもらうか、その場でざっと目を通してもらえばいい
(自分の感想)
会議の目的を「議論」「共有」とするのは自分もよくやってしまうなーと思った。「終了条件」と考えると、議論・共有のような曖昧なものになりづらいと思ったので今後使っていく。
ファシリのコツ
- ファシリテートは「促進する・容易にする」という意味。会議は何かを決める場なので、ファシリテーションとは、何かを決めることを促進する・容易にするためにいろんな工夫をすることを指す
- スクライブについて
- 「スクライブ」とは殴り書くという意味で、会議内容、つまり発言内容を書いていくこと。これによって議論が見えるようになる
- 「意見」、「論点」、「決定事項」を意識して書き分けると良い
- 「意見」はそのまま発言を書く
- 「論点」は、質問や議題などを「問」として明記すると、何を議論しているのか明確にできる
- 「決定事項」は、決まったこと、やるべきことを書く。決定の「決」と書いておくと分かりやすくなる。
- 「スクライブ」とは殴り書くという意味で、会議内容、つまり発言内容を書いていくこと。これによって議論が見えるようになる
-
- 議論は「問(論点)」に対する「回答(意見)」が積み重なって成立している。そして、複数の問(論点)を同時に議論することはできない。つまり「今、何の問(論点)について話しているか?」を明確にすることが、議論をかみ合わせるために重要
- スクライブに書きづらいのはスクライブの技術不足ではなく、単に議論がぐちゃぐちゃしている場合が多い
- 意見を発散させきってから次の議論にいく
- 発散させきるとは、一つの論点について、考えていることを全部出してから次の議論に行く
- きちんと発散して収束させるのを「バージェンスモデル」と呼ぶ
- 例えば、悪かった点を出しきらないうちに施策の議論に入ると、重要じゃない議論に時間を使ってしまったり、論点が行ったり来たりして、とっ散らかった議論になる。
- 集まって議論すべきこと、そうではないものを切り分ける
- 「結論を出す」とか「選択肢から一つを選ぶ」などは、合意形成が必要だから、全員でやった方がいい
- 一方で「選択肢を挙げる」、「結論を出すために必要な情報をそろえる」といったことは全員でやる必要はない
- 課題解決のような議論をファシリテーションする際は、「課題解決の五階層」を意識する
- 各階層について
- 効果
- 施策
- 原因
- 課題:解決したい困りごと
- 事象:単なる事実
- この五階層のうち、今はどこについて話しているのかを意識する。下の階層で意見が一致していないと、上の階層では絶対に意見が合わない
- 課題解決の議論をする時に、議論がゴチャゴチャしたり混沌とするのは、この階層がズレていることが原因なことが多い
- 一見遠回りなように見えても、階層を下げて認識合わせして議論をかみ合わせた方が、結果的に結論が出るまでの速度も納得度も上がる
- 各階層について
- 話していない人に振る
- どんな状態であれ、黙っている人にしゃべってもらえないと、会議に納得感は生まれない
- マシンガントークをする人がいると、その人ばかりが発言することになってしまう
- 口数少ない参加者に対して、発言の場を作る必要がある
- 質問、意見、懸念が明らかになるよう言いきらせる
- 発言の語尾があやふやで、言いきっていない発言が多い
- 会議では言いきらないと、質問なのか、単なる意見なのか等が分からない
- 日本人は、場の雰囲気と流れで予測を立てて聞くが、あくまでも予測であって間違っていることも多い。ここがズレたら、議論がかみ合わない。だから、ファシリテーターは最後まで言いきらせるように誘導する
- 話のはじめに「質問です」「確認です」などから入るとより明確になる
- ファシリテーターが「どうしましょう?」と言うばかりでは進まない。だから進め方を提案して、参加者に確認するとよい。会議が促進されるように、タイミングよくいい提案ができるのが優れたファシリテーターの条件
- 反対意見や提案が出てきたら、焦らずに、論点を整理して、参加者に問いかければいい
- 例「Aさんからこんな質問が出ました。Bさんはどう思いますか?」「Aさんの意見は、確かにその通りですね。Bさんは反対ですか?」
- ファシリテーターの基本的な3つの質問
- 発言を正確に理解する質問:「具体的には?」
- 発言の真意を理解する質問:「なぜそう思うのですか?」
- 漏れがないか確認する質問:「ほかにありませんか?」
- 「誰か意見はないのか?」「どう思う?」といった漠然とした問いかけ(オープンクエスチョン)が有効なのは、場が温まっているときに限る。温まっていない雰囲気のときは、名指しで答えやすい質問(クローズドクエスチョン)をするのがいい
- 例「Aさんはこの案に賛成ですか?反対ですか?」「Aさんは今の話を受けて、アクションできそうですか?」
- 参加者に頭を使ってもらうための質問をすると良い。参加者の思考を切り替えたり、新しい視点を与えたり、ハッとするような的確な質問を放り込めると、議論が前に進む。難しいため、まずは鉄板の質問フレーズを頭に入れておくと良い。参加者の思考と少し違う立ち位置からの質問が、効果的であることが多い
- 「だいぶ混沌としてきましたけど、この議論このまま続けますか?」
- 「このテーマ、今話した方がいいですか?」
- 「何が分かったら、この議論に結論を出せますかね?」
- 「今の話を一言で言うと(まとめると)、どうなります?」
- 「今の、なんて書けばいいですか?」
- 「あれ?結局、結論はどうなりますか?」
- 「すみません、ちょっと議論を見失ってしまったんですが、論点はなんでしょう?」
(自分の感想)
ファシリをする中で自分ができていないこと、どうすれば良くなるかがかなりイメージできた。具体的なコツですごいわかりやすかったので、ファシリをする度に読み返していく。
会議の事前準備
- ファシリテーターが事前に終了状態と、プロセスを設計しておくとよい
- 会議のはじめに終了状態とプロセスについて参加者の合意を得る。その場で出た意見でそれらを調整してもよい
- 会議の中で進め方をゼロから議論すること自体は悪くないが、場当たり的にその場で進め方を考えるより、誰かが考えてから会議を始めた方が、ずっとスムーズにいく
- 比較すると選びやすくなる
- 合意形成するとは、要は選ぶこと
- 人は何かを選ぶとき、選ぶに足る理由を求める。誰かに突っ込まれたときにきちんと説明できる理由が必要で、自分自身を納得させる必要もある。
- 「A案が絶対的に正しい」と主張するよりも、「A案、B案、C案を比較してみて、相対的にA案がベストだ」と主張する方が、ずっと理由を立てやすくなる。つまり、複数の選択肢とそれぞれのメリット/デメリットを提示するのが、意思決定を促進する基本構造となる。事前に選択肢が見えているなら、比較表を作ってしまえばよい
- 会議の準備が完了した〟といえるのは「4つのP」がそろった状態
- Purpose(目的)。会議で何を達成したいのか。つまり、終了条件の確認
- Process(進め方)。会議の終了条件に、どんな風にたどり着くのか、どの順番で何を議論すればいいのか、会議の流れを考える
- 「どうやって議論するか」を会議の情景がありありと目に浮かぶレベルまで具体的に考える
- 参加者がどんなふうに議論するのか、その場はどんな雰囲気か。会議を事前にシミュレーションすることで、会議の質も効率も高まる
- 事前に論点を用意しておけると、脱線を最小限に抑えられる。終了条件にたどり着くために必要なポイント、モメそうなポイント、決まらないと結論は出ないだろうポイントが論点になる。会議の冒頭で「今日の論点はこの5つだと思っています。上から順に片づけていきましょう」などとするとスムーズ
- People(参加者)。終了条件にたどり着くために必要な人を漏らさず呼び、貢献しない人は呼ばない
- 「いた方がいいか?」と考えると、多くの場合、「いないよりいた方がいい」となってしまう。それよりも、「いないと何が困るか?」と考えるとよい
- Property(装備)。会議室は押さえているか、ホワイトボードはあるか、プロジェクターは必要かなど
- 4つのPが揃った後、参加者の立場になって考えてみると不足している点などが見えてくる
その他
- 議論を伴う大人数の会議の進め方
- 事前と事後の準備と判断の2つのセッションに分けて、会議を組み立てる
- 1. 事前準備セッション
- まず専任者4人程度で議論し、議題に対して質の高い「仮案」を作る
- 2. 判断セッション
- 大人数が集まる場は、仮案に対して承認を得る場にする。その場で議論することは避ける
- 伝えるべきポイント
- 仮案で大事にしたところはどこか?
- どうしてその案になったのか?
- その案のメリットとデメリットは何か?
- 代案にはどんなものがあり、なぜそちらは採用されなかったのか?
- 資料作りのポイント
- 結論(仮案)
- 結論に至った経緯
- 結論以外の選択肢とそれを外した理由
- 意思決定に使った情報
- 何らかの理由で承認できない人がいるなら、「どうすれば承認できるようになるのか」「どんな情報がそろえば承認できるのか」「どんな観点の検討が不足しているのか」を確認する
- 定例会の目的設定の例:解決すべきことを見つけ、外部からのテコ入れが必要かどうかを見極めた状態を作ること
- 進捗を確認するのも、課題を確認するのも、全ては「解決すべきことは何か?」「問題解決を各チームに任せておいて大丈夫か?」「チームメンバー以外の人が介入する必要はないのか?」を見極めるため
- よくある誤った目的設定:進捗を報告する場
おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございます。
サクッと読めて学びが多い本なので、ファシリがうまくなりたいなーという方にはすごくおすすめです!
(追記)以下の実践編も読んで、記事に追記しました。合わせて読むと理解がより深まるのでこちらもおすすめです!

